からだ
子宮・卵巣に関する疾患
このページでは、子宮や卵巣に関係する病気について紹介します。
子宮や卵巣の病気は、「なんとなくお腹が痛い」「月経じゃないのに出血がある」「月経の量が多すぎる・痛みが強い」…そんな症状がきっかけで見つかることが多い病気です。婦人科では、こうした症状について相談したり、必要な検査を受けたりすることができます。
また、病気によっては、はっきりした自覚症状がないまま進行してしまうこともあります。
気になる症状があるときはもちろん、症状がなくても定期的な健診を受けることが、自分の体を守る大切なステップになります。
子宮・卵巣
子宮は骨盤内にある鶏卵ほどの大きさの臓器で、上部の袋状の子宮体部(しきゅうたいぶ)と、下部の子宮の入り口にあたる子宮頸部(しきゅうけいぶ)に分けられます。子宮体部の内側は、子宮内膜(しきゅうないまく)で覆われています。子宮体部の左右からは卵管(らんかん)と呼ばれる管が伸びていおり、子宮の左右にある親指大の卵巣から放出される卵子の通り道となっています。

子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)
子宮筋腫は、子宮の筋層にできる良性の腫瘍(しゅよう)です。女性ホルモンの影響で大きくなることがあり、閉経すると小さくなる傾向があります。
症状は、できる場所や大きさ、個数によってさまざまです。中には症状がなく、健診で偶然にみつかることもあります。子宮筋腫は、症状が軽いうちに見つけることで、治療の選択肢が広がります。気になることがあれば、婦人科に相談してみてください。

| 気になるカラダの変化(気づくきかっけになりやすいこと) |
子宮筋腫があるときに起こりやすい主なカラダの変化には、次のようなものがあります。このような変化があるからといって必ず病気というわけではありませんが、気付くきかっけになることがあります。
・月経の量が増える、レバーのような血の塊がでる
・疲れやすい、めまい、動悸、息切れ、だるさなどの貧血の症状がある
・月経痛が強い
・月経の時以外に出血がある(不正出血)
・おなかにしこりのようなものを感じる
・下腹部が痛い、張った感じがする
・尿が近くなった
など
| 受診したほうがよいタイミング |
次のような症状がある場合は、早めに婦人科で相談することをおすすめします。
・月経の量が多く、昼でも夜用ナプキンが必要になることが続いている(月経過多)
・月経と変わらない量の出血が、8日以上続いている
・貧血の症状(つかれやすい、めまい、動悸、息切れ、だるさなど)が強くなってきた
・月経痛が以前よりも強くなった、鎮痛薬が効きにくくなった
・月経の時以外の出血が繰り返しある、2週間以上続いている
・性交時に出血や痛みがある
・下腹部の張りや圧迫感が続く
・頻尿や便秘の症状が続いている
ここで紹介した症状は一部です。症状は人によって異なります。少しでも不安を感じたり、気になることがあれば、なるべく早めに婦人科で相談してみましょう。
| もっと詳しく知りたい方へ(原因、主な症状、検査、治療など) |
より詳しい情報を知りたい場合は、以下のサイトをご覧ください。
・公益社団法人日本婦人科腫瘍学会「子宮筋腫」
・公益社団法人日本産科婦人科学会「子宮筋腫」
子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)
子宮内膜症は、子宮の内側にあるはずの子宮内膜やそれに似た組織が、卵巣や骨盤の中など、子宮以外の場所にできる病気です。子宮以外の場所にできた子宮内膜やそれに似た組織も、女性ホルモンの影響を受けて増え、月経の時に出血します。
子宮以外にできた組織から出た血液は、体の外に出ることができないため、周囲の組織とくっついて(癒着)、炎症を起こします。この炎症により、強い月経痛、下腹部の痛み、腰痛、性交時の痛み、排尿や排便時の痛みといったさまざまな痛みの症状が引き起こされます。
また、この炎症や癒着によって卵巣や卵管の動きが妨げられ、卵子の質が低下したり、受精や着床がうまくいきにくくなることがあります。そのため、子宮内膜症は不妊の一因となることがあります。

| 気になるカラダの変化(気づくきかっけになりやすいこと) |
子宮内膜症があるときに起こりやすい主なカラダの変化には、次のようなものがあります。このような変化があるからといって必ず病気というわけではありませんが、気付くきかっけになることがあります。
・月経痛が強い
・月経のたびに、下腹部や腰が痛くなる
・月経の量が増える、期間が長くなる
・排尿時・排便時に痛みがある
・性交時に痛みがある
・不妊(避妊をしないで性交していたにもかかわらず、1年間妊娠しない場合)
| 受診したほうがよいタイミング |
次のような症状がある場合は、早めに婦人科で相談することをおすすめします。
・月経痛が強く、痛み止めが効かない
・下腹部や腰の痛みが増してきた
・月経の時以外にも、腰痛や下腹部痛がある
・妊娠を希望しているが、なかなか妊娠しない
・下腹部にしこりを感じる
・月経ではない時も痛みがある
ここで紹介した症状は一部です。症状は人によって異なります。少しでも不安を感じたり、気になることがあれば、なるべく早めに婦人科で相談してみましょう。
| もっと詳しく知りたい方へ(原因、主な症状、検査、治療など) |
より詳しい情報を知りたい場合は、以下のサイトをご覧ください。
子宮頸がん(しきゅうけいがん)
子宮頸がんは、子宮の入り口(子宮頸部)にできるがんで、10代・20代でも発症することがあります。
初期はほとんど症状がないため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。
進行すると、将来の妊娠・出産に大きく影響し、妊娠・出産をあきらめなくてはならない場合もあります。
子宮頸がんの主な原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)で、主に性交渉によって感染します。
HPV(ヒトパピローマウイルス)には100種類以上の型があり、その中には子宮頸がんの原因になりやすいタイプがあります。
HPVワクチンを接種することで、これらのタイプの一部への感染を予防することができます。
また、子宮頸がんの早期発見・早期治療のため、20歳以上は定期的(2年に1回)に、
子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。
・公益社団法人日本婦人科腫瘍学会「子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために」
・公益社団法人日本婦人科腫瘍学会「一般の皆さまへ:HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)についてQ&A」
・政府広報オンライン「子宮頸がんの予防に有効なHPVワクチンとは?」
・大阪府「HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンについて」

| 気になるカラダの変化(気づくきかっけになりやすいこと) |
子宮頸がんがあるときに起こりやすい主なカラダの変化には、次のようなものがあります。このような変化があるからといって必ず病気というわけではありませんが、気付くきかっけになることがあります。
・月経の時以外に出血がある(不正出血)
・性交時に出血がある
・おりものが変化する(濃い茶色の膿(うみ)のような色になる、いつもと違うにおいがする、水っぽくなるなど)
・下腹部や腰に痛みがある
| 【注意】初期は自覚症状が出ないことが多い! |
子宮頸がんの初期は、通常ほとんど自覚症状がないことで知られています。がんになる前の細胞や、がんの早期発見のために、定期健診を受けることが大切です。
| 受診したほうがよいタイミング |
次のような症状がある場合は、早めに婦人科で相談することをおすすめします。
・月経の時以外に出血がある(不正出血)
・性交時に出血したり、痛みがある
・おりものの異常が続く(色が茶褐色、水っぽい、量が増える、においが強いなど)
・下腹部や腰の痛みがある
・妊娠ではないのに出血がある
・尿や便に血が混じる
・尿が出にくくなる
ここで紹介した症状は一部です。症状は人によって異なります。少しでも不安を感じたり、気になることがあれば、なるべく早めに婦人科で相談してみましょう。
| もっと詳しく知りたい方へ(原因、主な症状、検査、治療など) |
より詳しい情報を知りたい場合は、以下のサイトをご覧ください。
・公益社団法人日本婦人科腫瘍学会「子宮頸がん」
・公益社団法人日本産科婦人科学会「子宮頸がん」
子宮体がん(しきゅうたいがん)
子宮体がんは、子宮体部の内側にある子宮内膜に発生するがんです。閉経前後の40代後半から60代の人に多くみられます。10代、20代はまれですが、無理なダイエットやホルモンのバランスの乱れ、肥満などがリスクを高めることがあります。
子宮体がんの主な症状は、不正性器出血(不正出血)です。特に、不正性器出血が長く続く場合や、閉経後に出血がある場合は、早めに婦人科を受診することが重要です。また、がんが進行すると膿(うみ)や血液が混じったおりものや、下腹痛、性交痛、腰痛、下肢(足)のむくみなどの症状がでることがあります。
気になる症状があるときは、早めに婦人科を受診してください。

| 気になるカラダの変化(気づくきかっけになりやすいこと) |
子宮体がんがあるときに起こりやすい主なカラダの変化には、次のようなものがあります。このような変化があるからといって必ず病気というわけではありませんが、気付くきかっけになることがあります。
・月経以外の出血がある(不正出血)
・おりものが変化する(濃い茶色の膿(うみ)のような色になる、いつもと違うにおいがする、水っぽくなるなど)
・閉経後に出血がある
| 受診したほうがよいタイミング |
次のような症状がある場合は、早めに婦人科で相談することをおすすめします。
・月経の時以外に出血がある(不正出血)
・月経が長引く、経血量が多くなる
・閉経後に出血が続く
・おりものに異常がある(色が茶褐色・黒褐色、においがある、量が増える)
・下腹部や骨盤に痛みがある
・尿や便が出にくくなる
・性交時に痛みがある
・足がむくむ
ここで紹介した症状は一部です。症状は人によって異なります。少しでも不安を感じたり、気になることがあれば、なるべく早めに婦人科で相談してみましょう。
| もっと詳しく知りたい方へ(原因、主な症状、検査、治療など) |
より詳しい情報を知りたい場合は、以下のサイトをご覧ください。
・公益社団法人日本産婦人科腫瘍学会「子宮体がん」
・公益社団法人日本産科婦人科学会「子宮体がん」
卵巣腫瘍(らんそうしゅよう)
卵巣腫瘍は、卵巣にできる“しこり”のこと。10代や20代でも起こることがあります。多くは良性ですが、放っておくと大きくなり、痛みや不調の原因になります。
腫瘍が小さい場合は、無症状のことが多く気づきにくいので、腫瘍が大きくなると、腹部が張って苦しい(腹部膨満感)、下腹部が痛い、尿意が近くなる、便秘になる、足がむくむといった症状が生じます。これらの症状は、腫瘍の良性・悪性に関わらず生じることがあります。
突然、下腹部には激しい痛みを感じた場合は、直ちに産婦人科を受診してください。

| 気になるカラダの変化(気づくきかっけになりやすいこと) |
卵巣腫瘍ががあるときに起こりやすい主なカラダの変化には、次のようなものがあります。このような変化があるからといって必ず病気というわけではありませんが、気付くきかっけになることがあります。
・下腹部の張りや違和感が続く
・月経の時以外に下腹部に痛みがある
・急にお腹が膨らんできた感じがする
・便秘や頻尿の症状がある
| 受診したほうがよいタイミング |
次のような症状がある場合は、早めに婦人科で相談することをおすすめします。
・おなかが張って苦しい(腹部膨満感)
・月経の時以外に、下腹部に強い痛みがある
・吐き気や発熱を伴う強い腹痛がある(腫瘍がねじれる「茎捻転」の可能性あり)
ここで紹介した症状は一部です。症状は人によって異なります。少しでも不安を感じたり、気になることがあれば、なるべく早めに婦人科で相談してみましょう。
| もっと詳しく知りたい方へ(原因、主な症状、検査、治療など) |
より詳しい情報を知りたい場合は、以下のサイトをご覧ください。
・公益社団法人日本婦人科腫瘍学会「卵巣腫瘍」
・公益社団法人日本産科婦人科学会「子宮腫瘍」
受診するかどうか迷ったときは
「これって病院に行くほどなのかな…」と迷ったり、「婦人科では、どんな診察をされるのかな…」「医師に、どのように症状を説明したらいいのかな…」と不安な場合は、おおさか性と健康の相談センターのチャット相談(からだと性の相談室)をご利用ください。専門知識を持った相談員(助産師)が、あなたの状況を丁寧に聞きながら、不安な気持ちを受け止め、一緒に考えます。