からだ
人工妊娠中絶について
「月経がいつもより遅れている…」「思いがけない妊娠をしたかもしれない…」「妊娠検査薬で陽性がでた…」「この先どうしたらいいかわからない…」ーそんな不安や戸惑いを抱えていませんか?
このページでは、妊娠の確認方法や人工妊娠中絶について、考えるために知っておきたい情報を、お伝えします。
思いがけない妊娠がわかったとき…
まずは何よりも、あなたの気持ちや状況を大切にしてください。
そして、これからどうするかは、あなた自身が決めていいことです。
不安をひとりで抱え込み、誰にも話そうにないときに相談できる場所があります。
ひとりで抱え込まず、必要なときに相談してみてください。
妊娠したかどうかは、いつ・どうやってわかるの?
妊娠は、性行為のあとにすぐにわかるものではありません。
妊娠初期の症状は個人差が大きく、からだの症状だけで妊娠しているかどうかという判定はできません。
思いがけない妊娠をしたかもしれない、月経が来ないなと思ったら、
まずは妊娠検査薬を使ってみましょう。
妊娠検査薬はいつ使えばいいの?
妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるホルモン(hCG)が尿に含まれるかどうかを調べ、妊娠しているかどうかを確かめるものです。使うタイミングや注意点を知っておくと安心です。
| 使用するタイミング |
| 【月経予定日が分かる場合】 ・月経予定日の1週間後以降を目安に使うと判定が出やすくなります。 【月経予定日がよくわからない場合や月経不順の場合】 ・前回の月経から約5週間後又は性行為から約3週間後を目安に使用してください。 |
| 入手方法 |
| ・薬局、ドラッグストアで購入できます。 ・ネット通販サイトでも購入できます。 |
| 注意点 |
| ・陽性なら、早めに産婦人科を受診してください ・陰性でも、生理予定日から1週間以上月経が来ない場合は、再検査するか、産婦人科を受診してください。 |
- 妊娠検査薬は、あくまで「妊娠の可能性が高い」ということを示すものです。
- 正確な判断のために、早めに婦人科を受診することが大切です
妊娠検査薬で陽性となった場合はどうすればいい?
妊娠検査薬で陽性反応が出た場合、早めに婦人科を受診して、検査を受けましょう。
産婦人科では、子宮の中に妊娠しているかどうか、妊娠が継続しているか(流産していないか)、妊娠週数(妊娠してからどのぐらい経っているか)を確認することができます。
妊娠週数を知ることは、妊娠を継続するかどうかを決めるために大事なことです。
産婦人科では、妊娠週数に応じた今後の選択肢や流れについて知ることができます。
※妊娠反応が「陰性」の場合でも…
妊娠反応が「陰性」であった場合でも、月経がないなど気になる症状が続く場合は、産婦人科を受診しましょう。
人工妊娠中絶ってどんなこと?
人工妊娠中絶(いわゆる中絶)とは、手術または薬剤により妊娠を中断させて、胎児とその付属物(胎盤、臍帯(さいたい)、羊水、卵膜等)を母体外に出すことを言います。
人工妊娠中絶ができる時期
人工妊娠中絶は、妊娠22週未満(妊娠21週6日まで)とされています。
中絶ができる条件
日本では、「母体保護法」(第14条第1項)によって、次の条件で人工妊娠中絶が認められています。
- 妊娠の継続又は分娩が、身体的又は経済的理由により、母体の健康を著しく害するおそれがあるもの
- 暴行もしくは脅迫によって、または抵抗もしくは拒絶することができない間に姦淫(かんいん)されて妊娠したもの
なお、人工妊娠中絶を行う場合は、原則「本人」と「配偶者(事実婚を含む)」の同意が必要です(「母体保護法」第14条)。ただし、一定の要件を満たす場合は、本人の同意のみで足る場合があります。
(※詳しくは、こちらをご確認ください。)
人口妊娠中絶の方法
手術によるものと、経口中絶薬によるものがあります。
| 人工妊娠中絶手術 |
手術による人工妊娠中絶は、母体保護法指定医が配置された医療機関(病院・クリニック)のみで受けることができます。
手術の方法は、妊娠初期(11週6日まで)と妊娠中期(12週~21週6日まで)で異なります。
なお、人工妊娠中絶の費用は、原則健康保険が適用されず、全額自己負担となります。
・母体保護法指定医が配置された医療機関(病院・クリニック)の検索はこちら
| 項目 | 初期中絶 | 中期中絶 |
| 時期 | 妊娠6週~12週未満(11週6日まで) | 妊娠12週~22週未満(21週6日まで) |
| 手術方法 | 吸引法(子宮の内容物を吸い出す方法) 掻爬法(子宮の内容物をかき出す方法) | 陣痛促進剤で人工的に陣痛を起こし、分娩する |
| 入院 | 日帰りまたは入院 | 要入院(2~3日(3日以上の場合もあり) |
| 母体への負担 | 比較的少ない | 比較的大きい |
| 役所への届出 | 不要 | 必要(死産証明書の提出が必要) |
| 費用 | 自己負担(10~20万円程度) | 自己負担(30~50万円程度) |
| 経口中絶薬 |
手術によらず、薬を飲んで人工妊娠中絶を行う方法です。母体保護法指定医がいる入院可能な医療機関(病院・クリニック)で処方を受けることができます。
・母体保護法指定医が配置された医療機関(病院・クリニック)の検索はこちら
| 項目 | 内容 |
| 時期 | 妊娠9週0日まで |
| 使用方法 | 2種類の薬を順番に服用します ・医療機関で「ミフェプリストン錠」を1錠服用。 ・36~48時間後に再度受診し「ミソプロストールバッカル錠」を4錠服用(左右の歯茎と頬の間に2個ずつ挟んで唾液でゆっくり溶かします。30分後に錠剤が残っている場合は、水と一緒に飲み込みます。) |
| 費用 | 自己負担 |
| 入院 | ・薬を投与する医療機関が投与を受ける本人の居住地から規定された近隣の範囲でない場合は、胎嚢が排出されたことを確認できるまで、院内待機または入院で管理します。 ・自宅待機可能となった場合も、薬の投与後の再受診が必要です。 ・薬での人工妊娠中絶が達成されなかった場合は、外科的処置が必要な場合があります。 |
- 人工妊娠中絶に関する「同意」について
「母体保護法」(第14条第1項第2号)において、以下の場合は、本人の同意のみで足りると規定されています
・配偶者の所在がわからないとき、もしくは配偶者が意思を表示することができないとき
・妊娠後に配偶者が亡くなったとき
また、次の場合も、本人の同意のみで足りると解されています。
・妊婦が配偶者からのDV被害を受けているなど、婚姻関係が実質破綻していて、配偶者から人工妊娠中絶の同意を
得ることが困難な場合
・不同意性交等による妊娠の場合
・未婚の場合
※未成年の場合については、産婦人科に相談してください。
(参考)公益社団法人日本産婦人科医会「人工妊娠中絶における配偶者同意について」
(参考)